アウトサイダー
だけど……。
建築会社の人と細かい打ち合わせをしていたとき、突然下腹部に鋭い痛みが走る。
思わずしゃがみ込んだ私に驚いた太陽は、とっさに駆け寄って私を支えてくれる。
「どうした?」
「お腹が……」
「紗知?」
「痛い……よ」
それからすぐに運び込まれた病院で、私は再び苦渋の世界に連れていかれる。
「お腹の赤ちゃんは……今6週ですね。
なんとか無事ですが、非常に危険な状態で……」
「先生?」
赤ちゃん?
そんな……。
確かに生理が来ていない。
でも、彬さんとの生活からくるストレスで、最近は何か月も来ないなんてことも多くて気にもしていなかった。