アウトサイダー
「それとな、あの家、できたんだぞ?」
そういって差し出されたのは何枚かの写真。
「これが玄関。それと、これが……」
「えっ……」
それは庭の写真。
そこには白いブランコが――。
「太陽……」
ポタッと写真にこぼれる涙。
「太陽……」
「紗知、腹の子……あの人の子なんだな」
私はその言葉に小さく頷いた。
「お前が篠川くんの前から消えた気持ちはわかる。
だけど、それが彼の幸せなのか?
本当にお前たちは離れてもいいのか?」
優しいけれど強い言葉に、なにも言えない。
離れたくなんてない。
だけど、この子は確かに彬さんの……。