アウトサイダー
エピローグ
それから2か月後。
ちょうどコミュニティセンターができあがった頃、私はこの世に女の子の命を誕生させた。
太陽は出産の時も過保護なほどに私に寄り添って、陣痛がくる度に自分のことの様に顔をゆがめて。
「いいパパですね」
なんて助産師さんに言われると「はい」なんて返事を返すのがおかしくてたまらない。
病室にはお父さんとお母さんはもちろん、永沢さんも斉藤さんも来てくれて、まるで大家族の様だった。
「おい、篠川。お前仕事たまってるぞ」
「あっ、はい」
そんな風に斉藤さんにつっこまれる太陽は、あの住宅地に追加の注文までうけて仕事も絶好調だ。