アウトサイダー
諦めないで進むこと。
そうすることで太陽は建築士になって、紗知に家の鍵をプレゼントするという約束を果たしました。
一度は離れたふたり。
そんな努力をしたところで幸せが訪れるかどうかなんて、わからなかったと思います。
それでも、太陽は進んだんです。
だけど……諦めなければならないことも、実際はたくさんあります。
どれだけ努力してもどうしても無理なことも、残念ながらこの世にはあります。
だけど、自分の世界を閉ざさないで。
たったひとりかもしれない。
それでもあなたには理解者が必ずいます。
あなたの努力を見ていてくれる誰かが必ず。
紗知にとってそれが太陽で、後に永沢や斉藤や新しい父も彼女を理解しようとしました。