アウトサイダー
紗知は、父に浴びせられた「お前がいなけりゃ」という言葉をずっと背負って生きてきました。
だから自信がなくて、簡単には前に進めなくて。
じれったいと思われた方もいらっしゃるでしょう。
だけど、心の傷を癒すのはそんなに簡単ではないと私も随分人生経験を積んでから知りました。
心に刺さった刃は、簡単には抜けないのです。
だけど、辛い経験をして傷ついたからこそわかることだってあるのです。
辛い時期はネガティブになりがちです。
そして、そうなったとしても仕方がない。
だけど、ほんの少しでもプラスに考えられる時期が来たら、「この経験は必ず自分を強くする。自分には乗り越えられる」と信じてください。
必死に生きていればきっと、おのずと道は開けます。
自分で未来をもぎ取るのです。
幸せの形はひとつではありません。
紗知と太陽にとって、光は一番大切な宝物。
それがもしかしたら彬の子であったとしても。
それが彼らの幸せの形。
他の人と比べてなんて、どうでもいい。
あなたなりの幸せをどうか追い求めてください。
そして私も、そうしたいと思います。
読んでくださったすべての皆様に、感謝をこめて。
2013.05.02 佐倉伊織
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