アウトサイダー
SS 幸せの形

「ひかりー」


もうヨチヨチ歩き始めた光を追いかける毎日。
光が産まれて、もう1年になる。


「もう、ちょっとご飯だってば」


好奇心旺盛な光は、食べるより遊びたいお年頃のようだ。


「わっ、そんなとこ登ったら……」


また足取りもおぼつかないというのに、リビングのローボードに果敢に足を掛けて登ろうとしていた光をヒョイッと抱き上げたのは太陽だ。


「コラー、ママの言うこと聞かないと」


そんなことを言うくせに、太陽はデレデレ顔だ。

最初は泣かれてばかりいた彼もようやく光にパパとして認識してもらえたようで、最近はママには秘密だなんて、時折ふたりだけでベビーカーでのお散歩に出掛けるようになった。


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