アウトサイダー
搾乳しながら思う。
太陽に光の父親になってもらうことに罪悪感がなかった訳ではない。
だけど、彼なら……きっと全部受け止めてくれるはずだと思った。
私を待っていてくれた間、すごく悩んだと思う。
ひとつは私と同じ。
虐待されて育った自分が親になんてなれるのかということ。
もうひとつは……。
太陽が燦々と降り注ぐこの部屋は、いつか光の部屋になる予定だ。
ここに机を置いて、ベッドと本棚と……。
彼が設計したこの家は、私の憧れを実現していた。
あの頃――アウトサイダーとして生きていたあの頃――欲しくてたまらなかった幸せがここにある。