アウトサイダー
「ひかりー」
玄関の方から母の声がした。
搾乳した母乳をもってリビングに戻ると、米粒だらけになった太陽とニコニコして抱っこをせがむ光。
「はぁ、参った」
「あはは。太陽君、着替えてきたら」
「はい。すみません」
母は、顔にまでご飯が飛んでいる太陽を見て笑いころげている。
「太陽ありがと」
「おぉ。一応任務終了。着替えてくる」
おばあちゃんに抱かれた光は上機嫌だ。
孫にデレデレなのを知っているらしい。
「お母さん、ごめんね」
「いいのよー。こっちも楽しんでるから。
光が機嫌がいいうちに行きなさい」
「うん。お父さんもごめんね」
「任せとけ」
コウさんのことも、自然とお父さんと呼べるようになった。
コウさんも初孫だって張り切っている。