アウトサイダー
学校なんて、どうでも良かった。
ただ、太陽が――。
それは、明日の夜に決行されるという。
そんなすぐ……。
だけど、一刻を争うことは私にも分かっていた。
父の休みは、明後日だから。
「太陽君のところに、行ってらっしゃい」
一通り荷造りが済んだ後、母は私にそう声をかけた。
どうして、私たちが逃げ続けなければならないのか。
全く理不尽だった。
だけど、父に対して制裁を望んでいるわけではなかったから、そうするしか仕方がなかった。
私たちには、確かに幸せだった時間が、あったから――。