アウトサイダー
太陽は、どうしているだろうか。
大学にはいけるんだろうか……。
健と別れたことよりも、そんなことばかり考えてソワソワして。
私が情緒不安定になってしまったのを、皆は健と別れたせいだと思っていたようだった。
バイトで貯めたお金を見て、溜息をつく。
これで、彼に会いに行きたい。
だけど、太陽に会いに行くということは、シェルターを提供してくれている人たちや、なにより母を裏切ることになるんだ。
ずっとそんな気持ちを抱えていると、あっという間に時間は過ぎる。
もう限界だった。
私の中の太陽の存在がパンパンに膨らんで来て、もう自分ではどうすることもできなくなってしまって。
気がつくと、財布を握り締めて電車に乗っていた。