アウトサイダー
バカ、なのかもしれない。
だけど、太陽を信じていたかった。
初めて、私のつらさや寂しさを理解してくれた人だから。
だけど、ここまで来てしまって、なにも見ずに帰る勇気も無かった。
ただ、一目でいい。彼の後ろ姿でいい。
もしも、彼の隣に他の女(ひと)がいたとしても。
私は思い切って、一緒に住んでいたアパートまで行くことにした。
道ばたに咲くタンポポはいつか真っ白な綿毛になって飛び立っていくのに、私はいつまでたっても飛び立つことができないでいる。
それどころか、一人で花を咲かせることすらできなくて。
だって、太陽の光が無くなってしまったから。