【短】《海奏番外編》 ~Another・Harmony~
あっ……もう来てる!!


雑貨屋さんの前に、茶竹君を発見。


まだちょっと距離があるけど、何せ好きな人だもん。


遠くても分かっちゃうよ………


「急がなきゃ!」


彼が先に待ち合わせ場所に来てると分かった私は、歩調を速める。


「茶竹君ごめんなさい、遅くなり――――…キャアッ!?」


小走りで茶竹君の元に駆け寄ろうとした私の右半身に、20代位の男性がぶつかった。


その衝撃で、グラリと体のバランスが崩れた。


「えっ、えっ、えええ!?」


ウ、ウソ!


このままだったら私、転んじゃう――――っ!!
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