【短】《海奏番外編》 ~Another・Harmony~
何とか体勢を立て直そうとしたけど、ワンピースの為上手く足に力が入らない。


「わわわ………っ」


もう転ぶの覚悟で目を閉じた時だった。


――――ポスン…


何か温かいものに支えられ、転ばずに済んだのは。


「……?」


目を閉じてる私は何が起こったのか分からず、そのまま固まる。


ゆっくりと目を開けると、男物の洋服が視界を占めていた。


アレ?この洋服、どこかで見た様な……?どこだっけ?


「大丈夫か?浜口」


「フェッ?」


すぐ頭上で名前を呼ばれ、上を向く。


そこには心配そうな顔をした茶竹君の姿。
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