【短】《海奏番外編》 ~Another・Harmony~
オレは超大股で走り出し、公園から飛び出す。


走りながら目線をあちこちに向けて、浜口を探した。


「あっ!」


丁度信号待ちをしていた浜口を発見して、細い腕を掴む。


「キャッ!?」


驚いた浜口は物凄い勢いでこっちを振り返き、目を見開いた。


「茶竹……君!?」


「ちょっとこっち来て」


腕を引き、混乱真っ只中の彼女を有無を言わさず建物の隙間に引っ張り込む。


薄暗くても分かる位、浜口の頬は赤くなっていた。


カワイイ。


コレはオレだけのもの。


「浜口…さっきの返事、今させて」


「い、ま!?」
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