時を戻して 《TABOO》
レストラン


「へぇ、こんな店知ってるんだ。」

閑静な住宅街の中に佇む一軒家を改造したレストラン。

恋人の隆は物珍しそうに洒落た店内を見回している。

「ネットで評判よかったの」

と嘘を吐いた。

私はこの店を知っている。
や、この店のオーナーを知っている。

木崎拓哉…かつて私と愛し合った男だ。


突然来た私にオーダーを取りに来たオーナー兼シェフの拓哉は言葉を失っている。

――らしくないじゃない。

動揺する背中に、心の中でほくそ笑む。

湧き上がる激しい憎悪。

たった一度の過ちだった。

でも、それは決して許すことのできない過ち…


彼は私の親友を抱いた。



復讐…それが今日ここに来た理由だ。


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