光の花は風に吹かれて
向かい側に座るローズを見ると、今日のドレスは用意してもらえるか、セストにエスコートしてもらえるか、と……とても楽しそうだ。
「あの……」
「パーティなんて、久しぶりです!あ、そうだわ!リア様に作法をお聞きしなければなりませんよね。ルミエールとは違うでしょうし……リア様は、今日はお忙しいのでしょうか?」
リアはきっとルカの説得に忙しいと思う――ではなく!
「ローズ様、申し訳ありませんが交流会への参加は――」
「構わないぞ。前回もユベール王子を招いたし、今回はエミリー女王が来る」
セストの背後、食堂のドアから聴こえてきた主の声に、セストは目元を押さえた。これ以上、悩みの種を増やさないで欲しい。
「まぁ!エミリーが来るのですか?」
エミリー・ブイレント――ルミエール王国第18代女王以来の女君主。
ユベール王子が王位継承権を破棄、ロラン王子は罪人として服役中、第1・2王女はすでに国内の貴族へ嫁いでいて、第3王女はこの通り……ヴィエント王国へ逃亡。
王位は第4王女であるエミリーへと受け継がれた。
「あぁ。代替わりの挨拶に来ると言っていたが、交流会に合わせてもらった。俺も忙しいから別に時間を取るよりいい。ルカのこともあるしな」
そう言って、レオはテーブルに何枚かのまとめられた紙を置いた。
今日の招待客のリスト。後は任せるということなのだろう。
セストはそれを手にとってため息をついた。
「あの……」
「パーティなんて、久しぶりです!あ、そうだわ!リア様に作法をお聞きしなければなりませんよね。ルミエールとは違うでしょうし……リア様は、今日はお忙しいのでしょうか?」
リアはきっとルカの説得に忙しいと思う――ではなく!
「ローズ様、申し訳ありませんが交流会への参加は――」
「構わないぞ。前回もユベール王子を招いたし、今回はエミリー女王が来る」
セストの背後、食堂のドアから聴こえてきた主の声に、セストは目元を押さえた。これ以上、悩みの種を増やさないで欲しい。
「まぁ!エミリーが来るのですか?」
エミリー・ブイレント――ルミエール王国第18代女王以来の女君主。
ユベール王子が王位継承権を破棄、ロラン王子は罪人として服役中、第1・2王女はすでに国内の貴族へ嫁いでいて、第3王女はこの通り……ヴィエント王国へ逃亡。
王位は第4王女であるエミリーへと受け継がれた。
「あぁ。代替わりの挨拶に来ると言っていたが、交流会に合わせてもらった。俺も忙しいから別に時間を取るよりいい。ルカのこともあるしな」
そう言って、レオはテーブルに何枚かのまとめられた紙を置いた。
今日の招待客のリスト。後は任せるということなのだろう。
セストはそれを手にとってため息をついた。