光の花は風に吹かれて
交流会はセストの心配をよそに、穏やかに進んだ。
ルカはレオが昼間に執務を放り出してまで相手をしていたおかげで疲れて眠っているようだったし、エミリー女王もローズが会場にいることには気づいているはずなのに声を掛けようともしない。
ルミエール女王としての立場を理解しているのか、それともローズの言う通りクロヴィスがうまく言い含んだのか……レオとの挨拶を済ませてから、ヴィエント王国議会の主要役員たちへと挨拶回りをしている。
ローズもそんなエミリー女王を気にしているようだけれど、邪魔をするのは良くないと思っているようで、食事をしながら時折声を掛けてくる人々に笑顔で対応している。
交流会ではセストにくっついて回る予定だったようだけれど、セストは会場とバックヤードを往復しなければならないし、会場でも常に全体に気を遣わなければならない。
仕事があると言えば、ローズはまた珍しく素直にセストから離れていった。
(王女、ですからね……)
パーティの裏方の仕事もそれなりに理解しているようだし、そつなく会話をこなしている様子を見ると、やはりローズは王女なのだと感じた。
幼い頃からそういう風に教育されていて、パーティにも慣れている。
先ほどからほとんど途切れることなく貴族たちに話しかけられている様子を視界の隅に映しながら、セストは小さく息をついた。
光属性という要素を抜かしても、ローズは人々の興味を引くようだ。
ルカはレオが昼間に執務を放り出してまで相手をしていたおかげで疲れて眠っているようだったし、エミリー女王もローズが会場にいることには気づいているはずなのに声を掛けようともしない。
ルミエール女王としての立場を理解しているのか、それともローズの言う通りクロヴィスがうまく言い含んだのか……レオとの挨拶を済ませてから、ヴィエント王国議会の主要役員たちへと挨拶回りをしている。
ローズもそんなエミリー女王を気にしているようだけれど、邪魔をするのは良くないと思っているようで、食事をしながら時折声を掛けてくる人々に笑顔で対応している。
交流会ではセストにくっついて回る予定だったようだけれど、セストは会場とバックヤードを往復しなければならないし、会場でも常に全体に気を遣わなければならない。
仕事があると言えば、ローズはまた珍しく素直にセストから離れていった。
(王女、ですからね……)
パーティの裏方の仕事もそれなりに理解しているようだし、そつなく会話をこなしている様子を見ると、やはりローズは王女なのだと感じた。
幼い頃からそういう風に教育されていて、パーティにも慣れている。
先ほどからほとんど途切れることなく貴族たちに話しかけられている様子を視界の隅に映しながら、セストは小さく息をついた。
光属性という要素を抜かしても、ローズは人々の興味を引くようだ。