金色のネコは海を泳ぐ
――なぜ?
「まぁ……それは大変だったわね。じゃあ、ジュストくんはこのままここで暮らすでしょう?」
「うん。僕、ルーチェのところにいる」
ブリジッタがニコニコと――いや、デレデレと――しながらジュストに食後のデザートを出し、ジュストはパッと顔を輝かせてフォークを手に取る。ちなみに今日はチーズケーキだ。
「じゃあ、ネコに戻ってもジュストって呼んだ方がいいんだ?」
「うん。僕、オロって名前じゃない」
アリーチェが緩んだ顔で――デレデレと――ジュストがチーズケーキを頬張る様子を見つめていて。
「ジュスト、ルーチェの婿に来るか?アリーチェでもいいぞ」
「ムコって何?僕、ルーチェがいい」
グラートも満面の笑みで――つまり、こちらもデレデレと――ジュストに質問攻めだ。
ジュストはそれぞれの質問に答えながらもチーズケーキから目を離すことなく、瞬く間にお皿は綺麗になった。
……おかしい。
つい昨日まで、ルーチェのことを疲れておかしくなったのではないかとまで言っていた人たちのはずなのに。
おかしい。
「まぁ……それは大変だったわね。じゃあ、ジュストくんはこのままここで暮らすでしょう?」
「うん。僕、ルーチェのところにいる」
ブリジッタがニコニコと――いや、デレデレと――しながらジュストに食後のデザートを出し、ジュストはパッと顔を輝かせてフォークを手に取る。ちなみに今日はチーズケーキだ。
「じゃあ、ネコに戻ってもジュストって呼んだ方がいいんだ?」
「うん。僕、オロって名前じゃない」
アリーチェが緩んだ顔で――デレデレと――ジュストがチーズケーキを頬張る様子を見つめていて。
「ジュスト、ルーチェの婿に来るか?アリーチェでもいいぞ」
「ムコって何?僕、ルーチェがいい」
グラートも満面の笑みで――つまり、こちらもデレデレと――ジュストに質問攻めだ。
ジュストはそれぞれの質問に答えながらもチーズケーキから目を離すことなく、瞬く間にお皿は綺麗になった。
……おかしい。
つい昨日まで、ルーチェのことを疲れておかしくなったのではないかとまで言っていた人たちのはずなのに。
おかしい。