金色のネコは海を泳ぐ
ジュストとは違う身体つきはルーチェが女の子だからなのだと、もう随分前から知っている。

触りたいと思うのは、変なのだろうか?サラもダメだと言っていた。

でも、サラはいっぱいユベールに触られていたのに……

ジュストはそっとキスマークに指先で触れた。

「ん……」
「ルーチェ?」

ルーチェがピクッとしてもぞもぞと身体を捩った。ジュストの方へと身体が近づいて、柔らかいルーチェの身体がピタリとジュストにくっついた。

ドキドキ、する……

ジュストはルーチェの背中に手を回した。

触りたい。

その衝動のまま、ジュストはゆっくりとルーチェの背中を撫でた。温かい体温がパジャマ越しに手のひらへ伝わってくる。

「ルーチェ……好き」

ジュストはルーチェの首筋に顔を埋めて熱に浮かされたように囁いた。

1度、ルーチェが頭を撫でてくれたときに感じたような心地よい感覚が全身に広がっていく。

もっと、触りたい。

ジュストはルーチェのパジャマの裾からスッと手を差し込んだ――
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