金色のネコは海を泳ぐ
ルーチェが本の貸し出し手続きを終えて図書館を出ると、先ほどの男性とオロは入り口近くのベンチに座っていた。
「にゃぁん」
オロはすぐにルーチェに気づいて、ルーチェのもとへ駆け寄ってきた。
「オロ、いい子にしてた?」
「にゃー」
しゃがんで、頭を撫でるとオロはゴロゴロと喉を鳴らした。
「金色だからオロなの?」
「はい……オロはあんまり気に入ってないみたいだけど」
ルーチェはそう言って立ち上がった。
「あの、ありがとうございました」
「どういたしまして。君、クラドールなの?それに、新聞も読むんだね」
男性はルーチェの持っていた分厚い本と過去の新聞がまとまったファイルを指差して言った。
「あ、いえ、まだです。今は研修中で……えっと、新聞はちょっと調べ物のために」
「あぁ、そうなんだ。それで……オロ、君も大変だね?」
「にゃう」
男性はクスクスと笑う。なんだか含みのある言い方にルーチェは首を傾げた。それに、この人はオロと会話ができている……ように感じるのだけれど。
ルーチェは男性を上から下まで観察するように見た。
オロと同じで不思議な感じの人だ。
「にゃぁん」
オロはすぐにルーチェに気づいて、ルーチェのもとへ駆け寄ってきた。
「オロ、いい子にしてた?」
「にゃー」
しゃがんで、頭を撫でるとオロはゴロゴロと喉を鳴らした。
「金色だからオロなの?」
「はい……オロはあんまり気に入ってないみたいだけど」
ルーチェはそう言って立ち上がった。
「あの、ありがとうございました」
「どういたしまして。君、クラドールなの?それに、新聞も読むんだね」
男性はルーチェの持っていた分厚い本と過去の新聞がまとまったファイルを指差して言った。
「あ、いえ、まだです。今は研修中で……えっと、新聞はちょっと調べ物のために」
「あぁ、そうなんだ。それで……オロ、君も大変だね?」
「にゃう」
男性はクスクスと笑う。なんだか含みのある言い方にルーチェは首を傾げた。それに、この人はオロと会話ができている……ように感じるのだけれど。
ルーチェは男性を上から下まで観察するように見た。
オロと同じで不思議な感じの人だ。