金色のネコは海を泳ぐ
「お母さん!お父さん!」
勢い良くリビングのドアを開け、ソファでくつろいでいたグラートに駆け寄る。キッチンで片づけをしていたブリジッタも何事かとリビングへと出てきた。
「オ、オロが光って、倒れちゃってっ!」
「ルーチェ、落ち着いて話しなさい」
グラートはルーチェの肩をポンと叩き、彼女の腕からオロを抱き上げた。
「ネコを診たことはないんだがなぁ……」
そう言いながらも慣れた手つきでグラートはソファに寝かせたオロの身体を調べていく。
「本当なの!オロが金色に光って、私、目も開けていられなくて。それで、光が収まったと思ったらオロが倒れてたの!」
ルーチェは早口で捲し立てた。
「もう……ルーチェ、貴女、最近疲れているんじゃないの?研修を頑張りたいのはわかるけれど、もう少し休んでもいいのよ?普通は筆記試験勉強と半々にするものよ」
ブリジッタがグラートの隣でオロの様子を見ながら言う。
確かに、研修生は実技研修と国家試験の筆記対策と半々でやるのが一般的だ。しかし、ルーチェに筆記試験対策はほとんど必要ないと思っている。毎日少しずつ見直しをしたり、過去問を解いて間違えたところの復習をしたりするくらいで事足りるのだ。
それよりも問題は実技の方。だから、ルーチェは8:2ほどの割合で実技鍛錬に時間を使っていた。
勢い良くリビングのドアを開け、ソファでくつろいでいたグラートに駆け寄る。キッチンで片づけをしていたブリジッタも何事かとリビングへと出てきた。
「オ、オロが光って、倒れちゃってっ!」
「ルーチェ、落ち着いて話しなさい」
グラートはルーチェの肩をポンと叩き、彼女の腕からオロを抱き上げた。
「ネコを診たことはないんだがなぁ……」
そう言いながらも慣れた手つきでグラートはソファに寝かせたオロの身体を調べていく。
「本当なの!オロが金色に光って、私、目も開けていられなくて。それで、光が収まったと思ったらオロが倒れてたの!」
ルーチェは早口で捲し立てた。
「もう……ルーチェ、貴女、最近疲れているんじゃないの?研修を頑張りたいのはわかるけれど、もう少し休んでもいいのよ?普通は筆記試験勉強と半々にするものよ」
ブリジッタがグラートの隣でオロの様子を見ながら言う。
確かに、研修生は実技研修と国家試験の筆記対策と半々でやるのが一般的だ。しかし、ルーチェに筆記試験対策はほとんど必要ないと思っている。毎日少しずつ見直しをしたり、過去問を解いて間違えたところの復習をしたりするくらいで事足りるのだ。
それよりも問題は実技の方。だから、ルーチェは8:2ほどの割合で実技鍛錬に時間を使っていた。