Light of hope Ⅱ【完】番外編完結




「ありがとうっ…嬉しいよ」



感謝を込めて微笑むと、2人は照れくさそうに頭を掻いた。



「あー抜け駆けとかずるい。俺らも楽しみにしてきたのにな



「……拓真に同感」



「お2人は相変わらず突っ走りますからね」



「由美さん、お久しぶりです」



拓真を筆頭に料理を抱えた克司に総、クマさんが近づいてきた。



「料理ありがとね」



次々と並べられていく料理を見ながらそう言えば、皆して微笑んでくれる。



「夏以来ですから本当に久しぶりですね……どこぞの過保護なお方の所為で」



急に黒いオーラを醸しだし始めた総に何事かと思えば…なるほど、確かにね。



苦笑を返すことしかできない。



だって私が総やクマさんと知り合いだと分かってから、蓮はあの店に足を運ばなくなった。



「まぁまぁ、それだけ由美さんが愛されてるわけですから」



「……そうですね」



クマさんの言葉に渋々納得した総。



この事に確実に関わっているはずの蓮は、他人事のように料理に手をつけていた。



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