Light of hope Ⅱ【完】番外編完結




すぐに来るだろうけど、少し足が痛いしどこか座れるところは……あった。



案外すぐ傍にあった平たい大きな石に腰かける。



……寒い。さっきまでは人ごみの中だったから暑かったくらいなのに。



身体を温めようと腕を摩り縮こまる。



「大丈夫?そんなところにいたら寒いでしょ」



誰この人達?心配そうに話しかけるまではいいけどさ、顔が明らかにニヤけてますよ。



下心見え見え。何がしたいか丸分かりだよ。



近づいてきた5人組を一瞥し、深いため息をつく。



「大丈夫です。迎えが来るので」



「そんなの待ってたらダメだよ。温かいところへ行こう」



話し方だけは紳士的だけど、腕を掴む手は逃げないように力が込められている。



上手く腕を捻ってその手を振り払う。



すると、ニヤけていた顔から一変して険しい顔で睨みつけてくる。



「人が折角優しくしてやったってのに、馬鹿な女だな」



あれのどこが優しいんだよ。あんなのに騙されるほど馬鹿じゃないし。



そんな男の言葉で他の男達も動き出し、私を押さえようと腕を伸ばしてくるが、もう抵抗しない。



だって……





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