Light of hope Ⅱ【完】番外編完結
やっと居場所を見つけたのに……どうして唯一の希望を私から奪うの。
携帯を持つ手とは逆の手で、爪が食い込むほど強く握る。
話が終わってからも私はその場から動けずにいた。
しばらくして雨がぽつりぽつりと降ってきたが、そんな事が気にならないぐらい私の頭の中は混乱していた。
……どうすれば、銀狼の皆を守れる。
どうすれば……あの温かな居場所を…。
相手は一般人じゃない。きっと銀狼の皆じゃ歯が立たず、潰されてしまう。
こんなことになるなんて……。
あいつがいずれ壊しに来るのは分かっていた、なのに何の対処も出来なかった……。
………もっと早くに行動していれば……。
そんな後悔をしたって意味は無いし、現状は何も変わらない。
だけど後悔せずにはいられない。
もし早くに策を練っていれば違ったかもしれないから…。