Light of hope Ⅱ【完】番外編完結
「由美、何があったんだ?」
その言葉にピクリと反応するが、首を横に振るだけで答えない。
すると蓮は私を抱きしめ、ぽつりと呟く。
「俺はそんなに頼りねぇか」
そうじゃない……けど、これは私の問題だ。
予想してたはずなのに、平和なあの場所での生活がずっと続くと思ってしまった。
「……違う。気にしないで…」
感情の籠っていない声で返事をし、長時間雨に打たれた身体を休めるために目を閉じる。
自分勝手だなんて重々承知している。それでも、今は何も考える気にはなれない。
「……クソッ」
すぐに襲ってきた睡魔に身を任せて眠ろうとする直前、蓮の悪態が聞こえたような気がした。