Light of hope Ⅱ【完】番外編完結
変わらず美味しかった朝食を食べ終えて部屋に戻ろうとしたが、あることを思い出して立ち止まる。
「律さん、今日はこれから出かけます。たぶん昼すぎになっちゃうと思うので、昼食は外で食べてきます」
「そう、気をつけていってらっしゃい」
今まで1人で出かけることがなかったから心配されるかと思ったが、笑顔で了承してくれた。
「はい、ありがとうございます」
ゆっくりしたいし…早く支度を済ませて出て行くか。
部屋を出ようとドアに歩き出すと後ろから声を掛けられる。
「由美ちゃん、あいつも必死なんだ……少しの間、我慢してやってくれ」
私の心を見透かしているような司さんの発言に、ピクッと反応してしまった。
……まさか感づかれた?
心の内の動揺を悟られないよう、何事もなかったように笑顔を向ける。