Light of hope Ⅱ【完】番外編完結
「……由美ちゃんが…消えた?」
どんな時でも冷静に物事を判断する朔ですら、この事実に動揺を見せた。
「ああ、お袋の話だと朝はいたが昼にはいなくなってたらしい。だから、そこまで遠くには行ってねぇはずだ。探せるか?」
それを聞いた朔は目を閉じて数秒考え込んだが、すぐに口を開く。
「……すぐに捜索隊を組織する。
海斗と陽は下の奴等に指示を出してきて」
事態を飲み込んだ朔は素早く指示を出す。
「あ、ああ……分かった」
「……行ってくる」
戸惑いながらも、海斗と陽は下へと降りていった。
「どうして由美ちゃんは出て行った?思い当たる事はない?」
「……雨に打たれながら公園にいた時だと思う。
あの時に何かがあったんだろ…」
数日前にこれが落ち着いたら遊びに行こうと、ゆっくりしようと話してたはずなのに……何でだ…由美…。