Light of hope Ⅱ【完】番外編完結
「何で夜に出かけたんだろ…」
「そん時の由美に変わったところはなかったか?」
そいつはその日の事を思い出すように唸るが、首を横に振る。
「特には……少し大きめのバックを持っていたくらいです」
「そうか…」
これだけじゃあ、由美の行き先を特定できない。
「…とりあえず他の奴らが総出で探してる。そいつらを待とう」
悔しそうに唇を噛む朔は焦燥感を漂わせながらも冷静な対応をする。
…今、俺らができることはない…。
その事実が苛立ちをさらに膨らませる。
ギリギリと音が鳴りそうな程、拳を握りしめて上に続く階段を上がった。