Light of hope Ⅱ【完】番外編完結
そこへメイドに先導された恭輔が入ってきた。
「またかよ……そんなに由美が気に入ったか」
入ってきてすぐに私達を視界に入れた恭輔は、蓮を馬鹿にするように鼻で笑った。
「ああ、だから手を出すんじゃねぇ」
それに対抗する蓮は殺気を放ち睨みつけるが、恭輔にはその程度の殺気じゃ効かない。
「だから餓鬼なんだよ。相手の力量も測れない奴は引っ込んでろ」
そう吐き捨てるように言うと、蓮の数倍の殺気を放って口角を引き上げた。
その莫大すぎる殺気の量に、私の腰に回る蓮の腕が強ばる。
さらには後ろにいる朔達にも緊張が走り、誰かが息を呑んだ気配がした。
だが、これでもまだ全開の殺気には程遠い…。