Light of hope Ⅱ【完】番外編完結
「何も……抱えてなんかいないよ」
心配させないようにできる限り柔らかく微笑むが、
「そんなはずねぇ」
一層抱きしめる力を強めて、蓮は首を横に振った。
皆の雰囲気からして、私の抱える闇に感づいているのは蓮だけじゃなさそうだけど…。
「…まだ知らない方がいい」
「まだ?」
「そう、いつか知ることになるまでは……」
首を傾げる蓮や朔達に真っ直ぐ視線を向け、ゆっくりと諭すように話しかける。
蓮達は私みたいにすぐ知る必要はない。私とは境遇が違うから…。
でもいずれは知ることになると思う。
だから、その時までは平和なこの世の表の顔を見ていればいい。