Light of hope Ⅱ【完】番外編完結
思い
昔を思い出している内に恭輔の家へと着いた。
ここも蓮の家に負けて劣らず相変わらずの豪邸だ。
通い慣れて覚えた恭輔の部屋に入り、高級感溢れるソファーでゆったりと寛ぐ。
「飲みもん取ってくるけど……ミルクティーでいいか?」
「うん、よろしく」
返事を聞いた恭輔は持っていた鞄をソファーに投げ捨てて、部屋を出て行った。
流石恭輔、私の好きなものをよく分かっている。
戻ってくるまでの間、懐かしい部屋を隅々まで見回す。
前とあんまり変わってないな……それも恭輔にそこまでこだわりがないからだろうけど…。
以前と変わらない部屋に、嬉しさを感じて頬が緩む。
すると、ティーカップを持った恭輔が戻ってきたので、慌てて頬を引き締める。
「ほら、こぼすなよ」
「もう子供じゃないんだから…」
子ども扱いをしてからかってくるのが嫌で、プイッと顔を逸らしてカップに口をつける。