Light of hope Ⅱ【完】番外編完結
「どうしたの?何かあった?」
《……俺は躊躇するなって言ったよな?》
タイミングの良すぎる発言に面食らうも、ある可能性が浮上してきたので、慌てて鞄の隅々を探る。
「由美ちゃん?何してるの?」
「ちょっとね…」
すると案の定、鞄の外ポケットに無造作に入れてあるのを発見した。
見つけたソレを手の上で転がしながら、深いため息を吐く。
「こんな物いつ入れたの?」
《お前が寝てる間だ》
そんな得意げな声色に恭輔のしたり顔が浮かんで来たので、頭を振ってそれを打ち消す。
このやり取りを予想して準備をしたんだろうな…。