Light of hope Ⅱ【完】番外編完結
もう1度ため息をつくと、
「それ何だ?」
怪訝そうな顔をした蓮が、私の手を覗き込もうとしてくる。
「あ~……うん、何でもないよ」
それに引き攣った笑みを溢し、見つけたソレを握り締めて後ろへと隠す。
「……見せろ」
見ても面白くも何ともないのに……そんなに睨まないで欲しいなぁ。
ジリジリと近寄ってくる蓮に、自然と私も後退する。
だが、ベットの上で逃げられるスペースは限られている。
《……お前から言いにくいならいい方法がある。餓鬼に代われ》
そんな状況下、不気味に笑う恭輔。
何をやるつもりなのか予想がつかないが、この危機を脱するべく蓮に携帯を渡す。
「は?…何だ?」
「恭輔が代われって…」
苛立ちながらも携帯を受け取った蓮は、近寄ってくるのを止めて恭輔と話し出した。
何の用か知らないけど、恭輔のおかげで一先ず助かった…。