イチゴの空
第5章
夏だよ
太陽が、キラキラと眩しい季節になった。
教室の窓を全開にしていても、汗が止まらない。
「暑い暑い暑い~~~~!!!」
「ばか、こういうときは、暑いって言ったやつが負けなんだよ。」
高橋は、机に突っ伏して叫んだ私に頭をノートで叩いた。
『負け』って……なんだよ。
高橋には、まだ、何も聞いていない。
それはタイミングとかの問題ではなくて、
ただ単に、私が意気地なしだというだけの話だ。