イチゴの空
「ねぇ、もうすぐ6時なんだけど、もう帰ってもいいのかなぁ?先生来ないから、分かんないね。どうする?」
北野君は横を向いて時計を見た。
「本当だ。…先生来ないし、帰っちゃおうか?」
「あとで怒られない?」
「大丈夫なんじゃない。怒られたら、下校時間に遅れそうだったとか言っとけば平気でしょ。」
「そうかな。じゃあ、帰ろうか。」
私たちは荷物をまとめて、図書室を出た。
この間とは違って、外はまだ明るくて、お化けなんて出そうにない。
昇降口のところで、北野君と別れた。
そのあと、私はひとりでグラウンドの方へ歩いて行った。