イチゴの空
夕方のにおい
通学路を高橋と並んで歩いていると、いろんなところから、夕ごはんのいいにおいがしてきた。
「なんかおいしそうな匂いがする~~!」
「あ~、確かに。みそ汁かなぁ…?あー、腹減った!!!」
「高橋は部活があったもんね。」
そういう、たわいないことを話しながら、私は幸せを感じていた。
自分でもよくわからないけど、なぜだか嬉しくて、楽しくて、ドキドキしていた。
隣を歩いている高橋との距離を、もっと縮めたかった。