晴れのち雨
「あっ。先生、ご馳走様でした。」
と忘れずにお礼をいうと
「残念ながら、アオちゃんの分は払わせて貰われへんかってん」
と龍馬さんを指差した。
「え!?良いんですか?」
バッと龍馬さんを見た。
「勿論。噂の美少女に会えるなら、飯代なんて安いもんよ。」
「あ...ありがとうございます」
と礼を言った。
「龍馬、さり気なく口説くの禁止な。」
「んじゃ、堂々と口説けば良いのか?」
「お前なぁ!」
と先生と龍馬さんが学生のように戯れ合っていた。
皆の知らない先生を少し知れた気がして、また先生を好きになった。
「ほなまた」
と先生と店を後にした。
店を出る時に先生の目を盗んで
渡されたメモをヒラヒラさせると
龍馬さんがコクリと頷いていた。