晴れのち雨
pray
来た時と同じように先生にエスコートされて、助手席に座った。
先生は運転席に座ると静かに車を走らせたー
龍馬さんのお店が見えなくなる辺りまで走ると、車を止めた。
「ホンマにええの?」
右手を隣に座る私の頬に添えて尋ねる。
私は本当に先生の彼女なんじゃないかと錯覚してしまう。
ゆっくりと頷いた。
「分かった。てか、俺何回訊いてんねん!んじゃ、行こか〜」
とハンドルを握った。
窓の外は雪によって白く塗られた街並みが流れていた。
「家とか、大丈夫なん?」
「うん、大丈夫。
友達の家に泊まることになってるし。」
「よくあるパターンやな。クリスマスに友達の家泊まることほど、怪しいことないわ〜」
「確かに。」
車内に二人の笑い声が響いた。