晴れのち雨
何度、時計の秒針が回っただろうか。
抱きしめ合ったまま動けずにいた。
「先生、あのね。」
罪の意識のせいか、「先生」と呼んでしまう。
「ん?」
先生が私に優しい目差しをくれる。
「私...先生に...」
うまく言葉にできない。
"ごめんなさい"
そう言おうとしたら唇を塞がれた。
私を慰めるような口づけ。
次第に私の罪さえ奪ってしまうような熱い口づけに変わった。
「言わんとって」
先生は唇を離すとそう言った。
私は落としてしまったプリントをそのままにして、先生に連れられたまま寝室に戻った。