晴れのち雨
「トモがどう思っても、私はトモが良いから。トモじゃないと嫌だから。」
再び抱きしめられた。
「私...トモの心に触れられた?」
「そうやな。
葵が俺のことを想ってくれてんのは、葵の勘違いじゃないって分かった。
あの時はちゃんと向き合わんくて、ごめんな。
これからは...頑張って向き合って行くわ」
先生からこんな言葉を貰える日がくるなんて、思ってもみなかった。
「トモが悲しい時や泣きたい時は二人で乗り越えようね。」
今まで言えずにいた言葉を口にする。
「ありがとう」
そう言って笑った先生の顔は
きっとずっと忘れないだろう...
塾の前に停めてあった先生の車に乗り、
クリスマスの夜に飛び込んだー