晴れのち雨
駅に着くと切符を渡された。
「これ、場所が...」
「うん。
今から俺らが通ってた大学行こ!」
「え?どうして?!」
「葵と大学内を並んで歩きたいなーって思ったから。こっから近いし良いやん」
半ば無理矢理、大学に行くことになった。
ガタンゴトンー
電車に揺られながら外の景色を見る。
電車内は年末のこの時間帯のせいか、思った以上に空いていた。
「懐かしいなぁ〜」
同じく外を見ながら先生が呟く。
「私もそんなに経ってないはずなのに、とても懐かしいです。」
「あ!そろそろ着いたんちゃう?めっちゃ見たことある景色になってきたで」
駅のアナウンスが聞こえる。
次の駅だ。
プシュー
と扉が開いて、電車を降りた。