晴れのち雨
映画のエンドロールが流れる。
「そや!思い出した。」
先生の方を向く。
「7日から出張やからこの日から2日間、まだギリ冬休みやけど、葵の家で過ごしといて。」
「うん。分かった。
でも、何ならここの掃除するよ?」
「アカンアカン。危ないやん。
この辺、人通り少ないから葵の家の方が安全やん。」
「過保護すぎない?」
私を心配し過ぎる先生を指摘する。
「そんなん、年下の可愛い子と付き合ってたら過保護になるに決まってるやん」
「オッサンぽくなってますよ?」
「言うても俺、30代やねんけどなぁ」
そっぽを向いて、拗ねたふりをする先生。
大げさにため息をつくと、
ちょんちょんと先生の肩を突く。
内緒話をするように、先生の耳に近づいて
「でも私、男は30歳からだと思ってる派なんで安心してね」
と小声で伝えた。