晴れのち雨
私の腕を掴んだまま黙る先生。
先生は私の瞳を見ているようで見ていなかった。
「トモ??」
何故か不安がよぎった。
「こないだ俺が葵のことをどう思ってるか知ってる?って訊いたん覚えてる?」
「え?あっ、はい。」
「あの答え、教えたろか?」
先生の表情からは何を思っているのか、全然分からなかった。
「知りたいです」
意を決して知ることにした。
「愛してる。」
たった一言。
それは私が心の何処かで求めていた言葉。