晴れのち雨


「よく考えてみて?
アオちゃんには彼氏がおるやろ?
彼氏に対するのが恋愛感情であって
俺に対するんは違うやろ?」


まるで自分に言い聞かすように、私を見ているようで見ていない目で私を諭す。


「彼氏とは別れました。
先生を好きになったから...
先生の所為で別れました!!」


我ながら無茶苦茶だ。
だけど、ここで引き下がる訳にはいかないと思った。


「嘘やん...」


先生が何に対して言ったのかは分からなかったけれど、好かれる事に対して拒絶しているのは伝わった。



この人は自分でも知らないうちに、人に好かれることを拒んでいるんだー


自分の気持ちを否定された事よりも
目の前にいるこの人に嘆いた。

なんて可哀想な人なんだろう。
何故、沢山の人に慕われていながら、それに気づかず一人で歩いているんだろう。


だけど...
目の前にいる可哀想な人に
どうしても関わりたい自分がいた。

だから、
残酷な人間になろうと誓ったー
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