逢いたい理由【番外編】-バレンタイン-
でも何で?
「由杜は……いつだって優しいッ…」
だから私は虚しくなる。
「でも私はッ…?……由杜に何もして……あげられないッ…」
由杜の力に何一つ
なれない私は本当に必要かって
毎日思ってしまう。
だからいつも不安で疑問だった。
「何で由杜は私とッ……付き合ってるの?」
涙で由杜が歪まないように
一生懸命拭う。
さっき破片で切った傷が痛むのに
何倍も胸が凄く痛い。