逢いたい理由【番外編】-バレンタイン-
「由杜がすきッ…」
でも…。
「由杜と付き合える自信がなッ…キャッ」
最後まで喋る前に
由杜に抱き締められた。
「唯は俺の事、何にも分かってねー」
知ってるよ…そんな事。
最初から分かってたよ。
「唯がどんだけ俺の力になってるか」
「………ぇ…?」
何を言ってるの?
「唯とこうやって一緒にいれるってだけで俺は仕事を頑張れる。」
「なのになんでお前は俺から離れようとすんだよッ」
「俺を思ってなら一生俺の傍にいろ」
その言葉を聞いた瞬間、
さっきよりも涙が出て
胸の痛みがスゥーっと消えてった。