ハッピーエンドの法則
何て言うと僕が物凄いナルシストみたいだけど。根拠はあるんだ。
「ゆーくん、こっち来てよー!」
酷く非科学的な根拠だけど。僕にとっては何よりの根拠が。
梨乃の手が、僕の腕を掴む。肌と肌が直接触れ合って、“キーンッ”と一瞬耳鳴りがする。
『今日もゆーくんはカッコイイ』『あ、でも何か少し顔しかめてる』『そんなゆーくんも好きだけど!』
……今日は憎らしい程の晴天だ。僕に触れたのが梨乃で良かったと、心底そう思った。