ハッピーエンドの法則
2.こんな日常
突然だが、僕は厄介な能力を持っている。それは『触れた相手の心を読む』というプライバシーの侵害に抵触している能力だ。
イタい発言に聞こえるが、これが妄想でも何でもない。困ったことに、そして大変迷惑なことに事実なのだ。
触れた相手の心を読む。
これは案外辛いものだ。知りたくもない気持ちが、感情がわかってしまう。しかもそれが全てごちゃまぜになって、僕の脳に入って来るのだ。
今でこそ、出来るだけ人に触れない等と対応が出来ているが、幼い頃は酷かった。なんせ、理由も解らず心が読めてしまうのだから。