ハッピーエンドの法則
0.世界の弾かれ者
世界はいつだって、その他大勢を贔屓する。
その他大勢より目立って飛び出し過ぎた人間は、いつもどこかで制裁を喰らう。
だから、世界は僕を嫌った。
僕はその他大勢には収まりきれなかった。
僕はその他大勢に自分を偽りきれなかった。
だから世界は、僕を壊した。
人間という道具に言葉という武器を与えて。
傍から見れば、僕が自滅した風に見えるように。
僕は世界に嫌われた。
僕は世界に壊された。
壊れた人間は、元のようには戻らない。
修復された僕は、もう前の僕ではない。
世界のことを僕は恨んじゃいないけど、その代わり。
僕は世界に使われた人間を、恨んだって良いだろう?
世界から弾かれるのならば、それ相応の復讐を。