大人の関係
「いや、奈津さん。運転中！危ないです！」
「あははー。そうだね。気を付けるよ！」
奈津はなんとか笑いを堪えて運転し始める。

美沙も笑いが落ち着いたところで話し始めた。
「自分で運転した時も、乗り心地いいな。と思ったけど、運転席だからかなと思ってたんですよ」
「て、ホントはマサくんの運転中にあんまり上手じゃないこと気付いたでしょ」
「ふふ。ホントは気付いてました」

また笑い出しそうな奈津に
「ダメですよ。笑っちゃ」



「車の運転ってもう生まれつきのセンスよね。どうやっても上手くならないのよ～。だから私と車移動するときは必ず、私が運転するのよ」
「そうなんですか」


男性の方が運転が苦手。ということも笑って認め合っている関係。
長い付き合いで、二人とも深く分かりあっているのだろう。
過去には男女の仲だったこともあるのだろうか？


「もしかして今、私とマサくんとつきあってたかな？とか考えた？」
「奈津さんて、超能力者です？？」
「そんな能力あったらいいけどね～。よく言われるのよ。付き合ってたんでしょ、って。まあ、まずマサくんと私がそうなることはありえないから。詳しく話すと長いからまた今度ね」
「あ、そうなんですか」
「今度、泊りで遊びに来てよ。その時でもないと話し切れないわ」
「じゃあ、ぜひ。楽しみにしてます」


またそのまま話題は移っていき、楽しいドライブとなった。
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